2021年2月2日火曜日

鶏卵生産のジレンマ

  昨年後半以来、鳥インフルエンザへの感染が国内で拡大し、防疫のため大量に鶏が殺されている。今日も茨城県の城里町の飼育場で84万羽が駆除されるとテレビが報じている。昨年以来駆除された鶏は合計711万羽に達するという。

  これ迄このブログでも物価の優等生として鶏卵に言及してきた。おそらく大規模飼育が原因だろうとは想像していたが、飼育規模がこれほど巨大とは知らなかった。これほど一斉処分されたら鶏卵価格が急騰するのではと心配したが、今のところ値上がりしていない。全国の飼育数はさらに巨きいということだろう。それにしても巨大生産のジレンマではないか。

  我が国の鶏の飼育は鶏卵生産にせよブロイラー生産にせよ、狭いケージに一羽ずつ閉じ込める方式が主流のようだ。ところが最近ヨーロッパ諸国から非人間的?飼育方法であり、止まり木などを備えた鶏舎で飼うべきだとの批判が強いと聞く。それに屈しないため業界が自民党の農林族に献金していたことが汚職事件となっているのは御承知だろう。

  どうせ最後は殺され人間の胃袋に収まるのだからヨーロッパの非難は「ワニの涙」のようでもある。しかし一生をケージで過ごし搾取されて終わるというのも人間の身勝手そのものである。せめてある期間は広い空間で飼育させたいとは思う。そのため現在の鶏卵価格が上昇しても私個人はある程度 ( 2倍くらい?) は我慢したい。それも「ワニの涙」と言われれば否定はしないが.........。

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