不幸の予言をしたくないが、軍事クーデター以後のミャンマーの軍政と民衆の対立は前者による後者への武力弾圧に近づきつつあるようだ。欧米を始めとする民主主義諸国の批判も経済制裁も、ひとたび「ルビコン川を渡った」軍人たちには効果はないだろう。
十余年前の軍政から民政への移行は極めて不十分なものだったが、それでも方向としては民主化の歩みだった。それを逆転させた今回の政変に弁護の余地はない。
それでもイラクやアフガニスタンへの介入で苦杯を呑んだ米国は自国民への被害でない以上、説得と経済制裁以上の行動は不可能だろうし、我が国も同様である。結局のところ弾圧されたミャンマー人をできるだけ多く政治難民として受け入れるぐらいしか我が国は考えられないのは歯がゆい限りである。デモ参加者の無事を祈るしかない。
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