ラグビーの世界大会のアジアで最初の日本開催だっただけに日本代表チームの好成績へのプレッシャーは大変なものだったろう。予選通過を果たした結果、我が国のラグビー熱を一挙に高めた。メンバーの半数は外国出身者とはいえ、彼らは今後他国の代表メンバーにはなれないということなので、ことラグビーに関する限り日本人と言ってよい ( 名誉日本人!)。
日本人の過去のノーベル賞受賞者は今回を含め28名 ( うち外国籍3名 ) ということである。我が国ほどには外国とくに欧米ではノーベル賞受賞は騒がれないとはいえ、学術面での最高の評価に値する受賞であることに変わりはない。今回わたしが吉野氏の受賞をとりわけ喜ばしく思うのは大学に在籍しない民間企業の研究者だった事実である。これまで、江崎玲於奈 ( 1973 )、田中耕一 ( 2002 )、中村修二 ( 2014 ) の諸氏の例はあるが、大学在籍の研究者に比して制約は少なくないのでは?
最近、基礎研究への政府の財政的締めつけが再三指摘され批判されている。これまでのノーベル賞受賞はかなり昔の業績への受賞であり、最近は他国に比して論文数の減少が目立つというのが定説のようだ。そうであれば放置できない事態と言えるが、大学在籍者でなくとも民間企業に在籍しても立派な業績を挙げる方向であってほしい。今回のノーベル賞受賞の理由に地球環境へのリチウム・イオン電池の貢献が特記されたように、最近は実用面への貢献も考慮されつつあるようだ。企業内研究者への激励となるのではないか? そうあってほしい。
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