最近の子供たちは知らないが以前には一定の年頃に切手を蒐集する子どもはよくいたと思う。私もその例外ではなくそうした時期があり、その後蒐集品の半ばは散逸したが、残りはスタンプブックに持っていた。むろん「見返り美人」のような珍品も印刷ミスの切手 ( とんでもない高価 )も無いが、記念切手が出ると買っていた。ところがその後、郵政省が金儲けのためやたらに記念切手を発行するようになり、馬鹿馬鹿しくなり切手趣味から離れた。今では当時の切手は現在との価格差のため使用もならず、その存在すらあやふやだった。
ところが最近になってスタンプブックが見つかった。貴重な切手は無いがシートで購入した切手が20~30枚あり、「奥の細道シリーズ」など、これまで訪ねた名所の風景が思い出され懐かしい。いまさら処分もならず、娘に後事を託した。
切手に限らず人間には蒐集癖というものがある。私もカメラを10台程度所有するが、それらはすべて使用をするために購入したものであり、蒐集癖からでは無い。むかし学生が博物館学習に従事している半蔵門近くのカメラ博物館をお礼のため訪問したことがある。応対していただいた館員は偶然その直前のお宝番組で見かけた人だった ( その後もカメラ鑑定のたびに見かける) 。同氏によるとその時のカメラには大したものはなかったとバッサリだったが、番組ではそれほど低評価でも無かった。カメラに限らず評価価格はこれから買えばということのようだ。
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