2018年4月14日土曜日

自由貿易の功罪

一昨日の『週刊文春』( 文春砲!)のトップ記事は「危ない中国食品2018」だった。買って読むほどの関心はないし、いまさら警告されても産地表示のない野菜など見分けがつかない。そもそも4回の中国ツアーで何を食べさせられたか分かったものではない。見出しによると発ガン物質もあるようだが後期高齢者に怖いものはない。

要するに中国産に限らずそれほど輸入食品が普及しているということだろう。そのむかし米国との間に「牛肉・オレンジ」の輸入拡大を約束した( させられた ) 時から日本人の胃袋は世界からの食材を飲み込んできた。その結果われわれは食品をより安く入手したり、その値上がりを回避してきた。
 
今日この頃、多くのスーパーでは国産肉 ( 牛、豚など ) と輸入肉が並んで売られており、その価格差に驚く。自由化以来、国内畜肉生産者は安い輸入肉に対抗するため高級化、ブランド化に努めた。その苦労は並大抵ではなかったろうが、わたしなど自由化の恩恵を満喫している。じっさい日本史上最近ほど庶民に牛肉が食べ易くなったことはない ( 物価高しか報じない記者たちは国産肉しか食べていないに違いない!)。

1940年代を記憶する私は米麦など主要食料の自国生産は食料安保のため保護する必要があると考えるが、消費者にとっての自由貿易の利点は否定できない。ただ、「もう少し時がゆるやかであったなら........」(  堀内孝雄 )ではないが、自由化が廃業や転職を無理なく許すスピードであって欲しいと思う。

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