2018年3月21日水曜日

親日国からの労働力導入を歓迎する

今朝の朝日新聞のコラム「経済気象台」に「親日家を育てるために」とのペンネーム「春雷」氏の発言が載っている。氏の職業や経歴は不明だが、内容は最近よく論じられている外国人労働者問題である。

「インドネシアやフィリピンを取材していると、あえて国名はあげないが、中東の『石油大国』への『介護』や『メイド』としての出稼ぎは『奴隷労働』( 基本的人権など存在しない ) ともいうべき悲惨さがあり、日本への就職希望はとても多い」「日本でも労働基準法を守らない職場があり、国際社会から批判されることもある。しかし、現地での日本に対する評価は予想以上に高い......。『アジアで嫌われている日本』という表現を目にすることもあるが、そんなことはない。アセアンはほとんど親日だ」と氏は書くが、日ごろ紙面で見聞する「苦しむ外国人研修生」「実態とかけ離れた研修内容」といった報道との違いに驚く。

「外国人研修生」の実態が企業の労働力確保 ( それも安価な ) であることは間違いない。まして不法な労働実態は強く批判されるべきである。しかし、20年前にもなろうか、長野県川上村で高原野菜を収穫する中国人の若者たちはもっと働きたいとの願いが聞いてもらえないとの不満を持っていた。高原野菜は朝早くから収穫する必要があるのに早朝の労働は労働法により禁止されていたのである。そのほか、研修が将来別の面で役立つことが無いとは断定できない。遠雷氏の指摘のように「覚えた日本語を活かし、製造業などに勤めたり、場合によっては『通訳』を目指したりしている」( 長野県で働いていたという中国ツアーのガイドは後者だった ) 。それ以外でも時間厳守や労働意欲といった日本の生活習慣が帰国後役に立つこともあろう。国連人権委員会などからのバランスを欠いた人権運動家たちの批判は必ずしも実態に即していない。

国土が苛酷な戦場となったフィリピンや日本軍占領下に多数の餓死者を出したベトナムなど、わが国がかつて多大な迷惑をかけたのに親日的な国々からの労働力導入には特別の措置があってもよいだろう。

0 件のコメント:

コメントを投稿