その理由は江夏が覚せい剤を服用した不祥事の影響もあるが、彼が阪神タイガースに始まり計6球団を渡り歩いたため、どの球団も彼のために一肌脱ごうとはしなかったためでもある。しかし、彼ほどの大投手の引退試合が無いことに納得できなかったスポーツ誌 ( 『ナンバー』)の編集者が、一本杉球場の中学生?の野球試合に投手江夏を登場させ引退試合としたのである。落合博満選手をはじめかつて江夏と対決した大打者たちも集まり、試合を盛り立てたという。江夏が関係者の尽力に感激しただろうことは疑いない。
覚せい剤の再三の服用が非難され罰せられるのは当然である。しかし、プロ野球のオールスター戦での9人連続三振といった偉業を達成した大投手に対し、それにふさわしい礼で報いようとした俠気 ( おとこぎ ) のある人たちが存在したことは救いでもある。義侠心にもそれへの共感にも男女の別はないと信ずる!
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