2016年11月14日月曜日

パリのテロ殺傷事件から一年

昨日の11月13日でパリの劇場やカフェでのテロリストによる殺傷事件から一周年たった。日付けは忘れていたが、死者130人という事実にあらためて事件の重大性を痛感させられた。当事者のフランス人が受けた衝撃と困惑がいかに大きいかは治安機関に大きな権限を与える「非常事態宣言」が3ヶ月ごとに更新され、未だに撤廃出来ないでいる事実に示されている。世界に向かって自由と平等の国を標榜してきたフランスが自らその自由を制限していることの意味は小さくない。

打撃は精神面だけではない。フランスを訪れる日本人観光客は前年比6割にまで減少しているという。幸い日本ほど減少率が大きい国は他にない。日本人が生命の危険に対しいかに敏感かが窺われる。そういう私自身も怖いからフランスに行かないではないのかと言われそうだが、これはもう体調に自信が持てないため (  ファーストクラスなら行けるのになあ!)。

米国の大統領選挙でのトランプの勝利をフランスのルペンを始めヨーロッパ各国の右派が歓迎している。あの暴言王トランプが勝利するならルペンの大統領選勝利すら可能性は十分?ある。街頭を重装備した警官が巡回し、イベント会場の入口に所持品検査の長い列ができるという事態に国民がいつまで忍耐できるかが今や問われている。フランスの中道勢力の苦悩は深い。

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