2025年5月11日日曜日

続 小さな庭の春

  冬季には全く姿を見せなかった虫や小動物が我が家の狭い庭に姿を見せるようになった。アリはコンクリートのタタキに必ず一匹は見かけるようになったし、今日はトカゲが目の前を横断した。

 アフリカの草原でライオンやハイエナが草食動物を襲う場面をテレビ番組で何度も見たせいか、弱肉強食が動物界の不動の掟だと思い込んでいた。しかし、我が家の庭では一羽のアゲハ蝶が庭を自己のテリトリーとしており、他の蝶はこの3週間ほど全く見かけない。鳥が蝶を必ず襲うわけでもないと知った。アゲハ蝶はひらひらと優雅に飛ぶものと思っていたら弾丸のように飛ぶこともあると知った。

 昔読んだ誰かの本に、ガラガラの早朝の始発電車に座っていたら後から乗車した乗客がいきなり隣の席に座ったら貴方は必ず不安を感ずる。それは人間も他の動物と同様、テリトリーを侵されたと感ずるからだと教わった。虫や小動物も適当な距離を確保すれば弱肉強食の関係ばかりではないのか?  人間もそろそろ他者への過剰な警戒心を捨てられないか?

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