今年が朝鮮戦争休戦70年ということで、諸新聞が同戦争を回顧している。実は戦線そのものは2年前から固着していたのだが、北朝鮮も米軍主体の国連軍も敗北を受け入れられないため塹壕戦が続いていたのである。ウクライナ紛争がそうならないことを望むが.............(もうそうなっている?)。
21世紀の現在、朝鮮戦争が北朝鮮により開始されたことを疑う者はいないだろう。しかし当時は、名前は忘れたが米国人のあるジャーナリストが、戦争開始直前にまもなく米国務長官になるダレスが訪韓していたことなどを理由に韓国先制攻撃説を発表し、我が国でもそれの亜流の書物が複数刊行されたり、総合雑誌にその内容が紹介されたりした。当時は大学生だった私も大学生協の売店でそのうちの一冊を購入した。戦争の具体的展開を追っていれば韓国の先制攻撃説はあまりに不自然に映ったが、もしかしてと考えたのである。
金日成がソ連の後押しを得て建国した国に対し、当時のソ連共産主義への幻想のためか、「民主主義人民共和国」を名乗っていたためか、我が国でも判断を誤った言論人は多かったし、その延長線上に在日コーリァンの(北朝鮮)帰国運動があった。朝鮮戦争の起源が歪曲なく報道されていれば起こり得ない悲劇だったのだが。
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