世界遺産に選ばれてから富士登山をする外国人も多いらしい。配達されたばかりの夕刊の『朝日』に来月山開きとなる富士登山について、「山開きへ 憂える弾丸登山」「泊まらず夜通し 高い高山病リスク」との見出しの記事が載っている。危険は避けるに越したことはないが、夜通し登山が主流で無くなることは難しいのでは。そもそも5合目より上の全ての山小屋の収容能力は乏しいし、頂上で御来光を迎えたい人が多いから。
私が友人と富士登山をしたのは60年ほど前で、当時すでに富士スバルラインは開通しており、やはり夜間登山だった。登るにつれ酸素が希薄になり確かに相当苦しく、頂上火口の縁に着いた時には疲労は頂点に達していた。そのため御来光を拝んだのち2人ともそのまま寝込んでしまい、気がついたら友人のカメラが盗まれていた。未だそういう時代だった。下山路は須走口を選んだが、深い砂の道のため一歩で二歩分下りれるので楽だった。
世の中には何度も富士登山する人がいるらしいが、火山灰の山で花も池塘も無く、私は再度登りたいとは思わなかった。私の町には今どき珍しい八百屋があり、主人はひたすら富士を写真に撮り別室に展示している。絵葉書にも加工している本格派だが、頂上の写真は皆無。 私見だが、やはり富士は下から仰ぐのがベストではないか。
0 件のコメント:
コメントを投稿