北京冬季オリンピックの開会式を丁寧に見てはいなかったので私自身の記憶は無いが、昨日の東京新聞によると中国代表団の入場に際し同国の56の少数民族の代表がそれぞれの民族服を着て行進した。ところが朝鮮族の代表がチマ・チョゴリを着用したのに対し、「韓国の主要な野党がそろって『文化の侵奪だ』と反発している」とのこと。中国政府の計算はともかく、同国内の朝鮮民族が民族衣装を着て登場することがなぜ怒りの原因となるのか、私の理解を超える。
佐渡ヶ島の金鉱山跡の世界遺産申請に対し韓国が、同胞の強制労働の場との理由で反対している。伏線として数年前の長崎の「軍艦島」の炭坑の世界遺産認可に際し日本が強制労働の事実を明示するとの約束を守っていない事実があるとのこと。当時は日本人の成年男子も「徴用」の対象だったので、殊更に「強制労働」と呼ぶのはどうかとも思うが、地元が世界遺産指定を目指して明示の条件を呑んだのならそれを守るのは当然だろう。
戦時中の疎開先で私は朝鮮人の同級生2人と同じ教室で学んだし、彼らの住居は学校の目の前のバラック建ての集落だった。2人は体格も良く気も強かったためかイジメの対象ではなかったが、敬して遠ざけるという感じはあった。したがって朝鮮人集落に立ち寄る同級生は居なかったが、私は都会からの転入生として似た立場だったので、同級生宅に立ち寄りたいへん歓迎された。住居もバラックとはいえ新しいので清潔な感じだった。しかし、男たちの仕事は工場建設のための土木工事で、日本人が就きたがらない仕事だったとは思う。
私が知る朝鮮人集落の生活は働き盛りの人たちが中心のためか活気があった。しかし、佐渡金山での彼らの生活がどうだったかはなんとも言えない。同じだったと願うばかりである。
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