昼食後、テレビ朝日の「大下容子 ワイド!スクランブル」を見ていたら近づくフランス大統領選挙を話題にしていた。聞いていて意外だったのは、マクロン大統領再選に反対する二人の極右候補ルペン氏とゼムール氏が共に大国ロシアのプライドと安全要求を軽視してはならないと、私と同じ主張だったこと(私って極右なの?)。
19世紀末からのフランスは新興のドイツ帝国に対抗するため伝統的に親ロシアだった。ロシアが共産主義国となりそうした伝統は薄れ、フランスはイギリスと手を結ばざるを得なかったが、第二次世界大戦の初期にドイツ軍の猛攻受けてフランス軍を見捨てて大陸から一時撤退した。イギリスにとってはやむを得なかったし、民間のボートまで動員した撤退作戦の成功は「ダンケルクの奇蹟」と国民的誇りとなったが(アカデミー作品賞の『ミニヴァー夫人』)、フランスにとっては盟邦に見捨てられた以外の何物でもなかった(ジャン・ポール・ベルモント主演の『ダンケルク』)。戦後のフランスが原爆保有に固執したのは大国の地位保持が主目的だったろうが、アングロサクソン不信がそれを強めていただろう。
第一次大戦は小国セルビアの青年がオーストリア・ハンガリー帝国の皇太子を暗殺したサラエボ事件が拡大して始まった。小国の国民が大国の国民より理性的平和的とは限らない。ウクライナのゼレンスキー現大統領が責任感のある指導者なら(私は懐疑的だが)、大国間の戦争の引き金となってほしくない。衝突の最初の犠牲者は自国民であることを別にしても........。
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