今朝の朝日新聞の「多摩」のページにわが多摩市の隣の町田市に関して「老朽の公共施設 一斉更新困難」「人口減の見通し抱え 郊外都市の将来は」との見出しの記事が載っている。当面の争点は市が団地内の築50年の図書館の建て替えを断念する方針なのに対し、住民の反対の声が挙げられているとのこと。私自身、複数の新聞を読むため多摩市の二つの図書館分室と隣の日野市の図書館を天候と曜日によって使い分けているので反対する人たちを支持したい。しかし、将来の人口減(東京の郊外でも!)を見越して改築を断念するとの町田市の方針も理解できる。
さいわい多摩市では図書館整理は話題になっていないが、講演や演劇や音楽などの催しに利用されている「パルテノン多摩」という文化施設がやはり築50年を経て改築を計画中と聞く。御大層な名前だが、丘の上に立つ姿をそう名づけた気持ちも分からぬでもない。しかし、私自身非文化的人間なのか50年間に二、三度しか利用していない。
なにより私が疑問に思うのは鉄筋コンクリートの堅牢な建物が同じ建築年数のプレファブの我が家より早く建て替えとなる不思議さである。我が国ではコンクリート建築の寿命は50年が基準とされると聞く。付帯設備の老朽化が理由の場合もあろうが、物理的にそれほど老朽化するとも思えない。同じ理由で民間のマンションも数十年で建て替えの運命なら国富の大変な無駄である。地震大国の我が国は石や煉瓦造りのヨーロッパ建築のようにはいかないとしても、それでは町村の木造の社寺にも劣る。本当にそうなのか。
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