2021年12月6日月曜日

ギリシア旅行の思い出

 昨夕、民放テレビ(TBS)で「世界遺産 2015米の山頂に天空ピラミッド」という30分番組を見た。番組表では国名は分からなかったが、現在のトルコのアナトリア高原のとある山頂に細石を数十メートル積み上げたピラミッド状の墓があり、その麓にギリシャ風でもありペルシャ風でもあり両国文化の融合を示す石像が三つ四つ並んでいる。私の貧弱な古代史の知識ではギリシャとペルシャはマラソンの起源でも知られるペルシャ戦争やアレクサンダー大王による後者の滅亡など対立抗争の側面しか知らなかったが、交流や融合の側面もあったと知らされた。

 ギリシャを訪ねたことは某社のツアー利用の一度しかないが、アテネやオリンピアや神託で知られるデルフォイなどの遺跡群や第一回近代オリンピックの競技場など興味満点のツアーだった。丁度元ゼミ生(大学院は専門家がいる他大学)がアテネ大学に留学中(それもこの期にギリシャ旅行を選んだ理由の一つ)で、現地の日本人ガイドは彼女の友人(駐在員夫人?)だった。お陰でペルシャ戦争でスパルタ軍が勇戦全滅して知られるテルモピレーという地名は温水が出る門という意味(英語の体温計と同じ語源)など教えていただいた。

 しかし、私が西洋史の教師で友人の旧師ということで神経過敏にもなっていたようで、ソクラテスの言葉として有名な「汝自身を知れ」が元はギリシャの先哲タレスの言葉との説もあると私がうっかり口にしたら居合わせたギリシャ人の大学生を証人に立ててきた(ギリシャ人だからといって誰でも知っているわけではなかった)。 北部のメテオラ遺跡(絶壁の上に修道院。最近テレビコマーシャルにも)で、彼女が「皆さん、この絶壁をどうやって登って修道院を開いたか分かりますか」と問いかけた。どう工夫したか、その方法を尋ねているとは予想できたが、からかい心から「よじ登った」と答えたらまたまた彼女はキッとなった。あとで元ゼミ生に私のことをどう酷評したかは聞き漏らした!

 

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