今日の『朝日新聞』にニカラグアが米州機構(OAS)から脱退するとのニュースが載っている。同国のオルテガ大統領が5選をめざして対立候補を拘束・軟禁しているとの理由でOASが大統領を批判したためという。
もう記憶している人は少ないだろうが、1960年代後半から当時の独裁者ソモサに武力抵抗する「サンディニスタ解放戦線」の主要人物として知られた。その人物がみずからの政権の延命のため強権に頼るとは.........。
オルテガ氏が当初は民主主義を求めて闘った人物であることを否定しない。しかし、現在は自身が強権政治家となっている。そうした例はこの半世紀枚挙にいとまがない。なにより現在の中国の独裁政権を支えているのは「人民解放軍」である事が想起される。当時は「人民から針一本奪わない」と喧伝されたのだが。
多くの「解放戦線」の中には当初から「人民解放」など口実に過ぎなかった場合が少なくないだろう。しかし、当初どんなに真剣に「人民解放」をめざしたとしても、言論の自由や法の支配を軽視すれば最後には人民を抑圧する体制になることは歴史が示しているのではないか。名は実をあらわすとは限らない。
訂正 前回のブログで「英国とフランスとくに前者で」としたのは「とくに後者で」の誤り。フランスは万国博のたびにエッフェル塔、グランパレ、プティパレ、アレクサンドル3世橋などをつくりパリを美化してきた。
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