2020年5月7日木曜日

記念切手の販売停止

新聞休刊日なので昼間から民放テレビのニュース番組を見ていたら、中国がコロナ禍の克服を記念して記念切手を発行したがすぐ販売を中止し、別の切手に切り替えたと報道していた。なにごとかと思ったら、販売停止の切手の画面には背後にごく薄くだが楼閣が立っている。中国人なら一見しただけで武漢の長江に臨む名所の黄鶴楼だと分かるだろう。コロナ禍を特定の都市と関連づけたくないと考えたのは理解できる。

高校の国語教科書で李白の詩「黄鶴楼にて孟浩然を送る」を知った。私の記憶する唐詩など今では十指に満たないが、李白に限らず唐詩の中で一番好きである。
「故人西のかた黄鶴楼を辞し 煙火三月揚州に下る  孤帆の遠影碧空に尽き  ただ見る長江の天際に流るるを」 長江の雄大な景観を何と余すところなく表現していることか ( 黄鶴楼から見たことはないが!)。

わが国で最も知られた唐詩といえば杜甫の「春望」( 国破れて山河あり.....)だろうが、中国では蘇州の寒山寺を詠んだ張継の詩「楓橋夜泊」( 月落ち鴉啼いて霜天に満つ......) が最も知られていると現地のガイドが教えてくれた ( 郷土愛?)。私も好きな詩だが、寒山寺自体は立派だが黄色く塗られていてわが国の仏閣との違いが印象的だった。もうひとつ私の好きな唐詩を挙げれば杜牧の「江南の春」( 千里鶯啼いて緑  紅に映ず........)だろうか。知ったかぶりもこの辺で!

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