2020年4月20日月曜日

服装は個人の自由だが..........。

テレビの国際ニュース番組でイスラエルのユダヤ教超正統派が取り上げられていた。フロックコート風?の黒い服と山高帽風?の帽子を身につけた彼らは人口の12%を占めるが、女子にも兵役義務のある同国で男女とも兵役を免除されている。テレビやインターネットの利用を許さないばかりか、最近のコロナウイルス関連の規制に従わないため感染者が同派の居住地域に逃げ込む事態まであったという。

イスラエルではネタニヤフ首相が汚職容疑で司法の追求を受けている。他の中東諸国で彼ほどの強力な首相がそうした事態に追い込まれるなど稀だろう。それほどの近代法治国家のイスラエルで超正統派が特権を享受しているとは驚きである。彼らの代表は入閣さえして同国の政治を一層歪めている。

一目で分かるほどの超正統派の服装だが、数年前に第二次大戦前のポーランドの街頭での動画で見て異様な印象を受けたことを今回思い出した。当時、大国ロシアからの独立を成し遂げ新興の意気に燃える同国やバルト三国の国民にはそうした服装は大変目障りだったろう。旧アウシュビッツ収容所のポーランド人の説明員が、ポーランド人も多数収容されていたと妙に強調したのを思い出す。バルト三国はナチス占領時代のユダヤ人抹殺に大変協力的だったと読んだ記憶がある。ポーランドはどうだったのか。

「多文化共生」の声が高い現在、「郷に入れば郷に従え」など口にするのも憚られる。しかし人間性は理想主義者の考えるほど急には変わらない。むろんマジョリティの側の努力は必要である。今回の十万円一律給付案は住民基本台帳を利用するとのことで、外国人も対象と聞く。彼らもわが国の納税者であれば当然の措置でもあろうが、実現すれば思わぬ形での一歩前進ではなかろうか。


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