2019年9月27日金曜日

「建前論」の危うさ

最近、山下泰裕JOC会長がJOCの運営委員会?の討議を「本音の議論ができないから」という理由で公開から非公開に改めると決めた。それに対し、『毎日』( 9月24日 )の読者投稿欄『みんなの広場』に、「本末転倒も甚だしい」として、JOCは正々堂々の運営をせよとの意見が載っている。一見、誰も反対できない正論だが、本当にそうだろうか?

山下会長が本音の議論が出来ていないと感じたのは相応の理由があるのではないか。スポーツ団体には各競技にオリンピックや世界選手権のメダリストがおり、金メダルや銀メダル保持者ともなれば彼らの影響力は大きいようだ。実業界から学界まで事情は同じだろうが、メダルの有無や等級ほど序列が明白ではない。その結果、最近でも体操の某夫妻や重量挙げの某一家のように過去の偉大な成績の権威で小帝王と化した例が少なくないとすれば、その権威に公然と反対することは委員には困難だろう。

山下会長はその弊害を何とか正したいと考えたのではないか。柔道だけでなく国際スポーツ界でも仕事をしてこられた氏の判断を私は尊重し、期待したい。



iCloudに家人の助けを借りて平瀬徹也写真集  天地有情  を載せました。上の記号を転記すれば誰でも見れるらしい。それが可能な人はどうぞ!

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