現在のバレッタはヨーロッパで最も南の都市のひとつ ( アルジェやチュニスより南!)ということもあり、人気の観光地となって居るようだ。そのため空港ピアノに立ち寄る旅行者もヨーロッパのあらゆる国籍の男女であり、女性よりも男性がやや多かったのは日本と違うのではないか。
演奏曲目もショパンなどのクラシックから現代のポップス ( 多分!) と多彩だった。国境を越える音楽の力を感じさせられたと共に、黒人グループも含めてヨーロッパ ( 米国を含む ) 文化の共通性が印象的だった。地理的に近いアラブ人が皆無だったのは母国が観光客を送り出す余裕がないことも一因かもしない。マルタ島といえばおよそ日本とは無縁の地と思われがちだが、第一次大戦中に英国海軍を助けて地中海に派遣された駆逐艦乗組員の死者数十人が眠る旧日本海軍戦没者墓地がある。
空港のピアノ自体はNHKが各空港に設置しており、楽しくも考えさせる番組を考えたと感じる。日本にもピアノを設置する駅や空港はあるとも聞くが ( 私は知らない ) 、日本人の場合、恥ずかしがって挑戦者は少ないかもしれない。