私自身は熱烈にではないが賛成派である。前回の万博からおよそ半世紀の間、東京ないし首都圏への一極化は止むことなく続き、大阪ないし関西圏は京都観光などの例外を除けばその比重は低下するばかりだった。万博一回ぐらいで大勢挽回とまではいかないが、一極化への一定のブレーキには成るだろう。
国土の均整のとれた発展は誰もが願う理想だが、現実は理想通りにはならない。いっとき首都移転も論ぜられ、候補地の名まで散見されたが、白日夢に終わった。ならばせめて2極化3極化を目指すべきだろう。とりわけ最近の自然災害の多発を経験して強くそう思うようになった。
大地震にせよ大型台風にせよ ( 首都圏には富士山の大噴火の可能性さえある ) 、人口や経済活動が集中するほど危険は高まる。せめて中心が二つの楕円化は望ましい。
かつて石原都知事時代、東京都が湾岸の休閑埋立地に世界都市博を招致しようとしたように、今回の大阪も人気が今ひとつの夢洲の有効利用との下心があったろう。その計算にはカジノ ( IR )誘致も入っているだろう。
カジノの誘致には賭博依存症という別の問題もかかわる。私にはわが国の庶民がカジノに通うとは思えないし、依存症問題なら現在のパチンコ、競馬競輪、とりわけパチンコの方がはるかに重要な問題だろう。現在の野放しのパチンコが原因の賭博依存症こそ早急に対策 ( 禁止ではなく制限 。庶民の楽しみでもあるので ) を必要とする問題だろう。