2017年11月23日木曜日

アマゾンの脅威

アマゾンの脅威と言っても南米のアマゾン川の氾濫でもなければ密林の過伐採でもない。インターネットを利用して流通革命を起こしたアマゾンのことである。

中小の書店が街から姿を消しつつある ( 書店だけではないかも )。最寄り駅の周辺の三軒が一軒になった。私など買う前に一度手にとって見ないで新刊書を買う気になれないが。しかし、アマゾンの脅威はそれだけではない。

多年世話になってきた蔵書もあの世に持っては行けないので就活の一環として手放そうと思ったが、状況がこの十年間に一変していた。遠方 ( と言っても都内 ) の古書店は十年前には引き取りに来たのに、今回は宅配便などを利用して送ってくれないと引き取れないという。止むを得ず以前葉書をもらった隣市の古書店にとりあえず和書だけでも引き取ってもらったが、価格は昔の十分の一。入手価格と比べれば雀の涙としか言えず、それでも感謝して引きとってもらった。

いまどき大学や研究機関はタダでも受け入れたがらない。同学の後輩や教え子ら若い人たちはたいていマンション住まいなので欲しくても受け入れるスペースがない。

なにより、古書の売買を生業にしている古書店がタダに近い商品を仕入れたがらないのは珍現象としか思えない。これが流通業の進歩や改善とどうして言えるのか私には不可解である。

0 件のコメント:

コメントを投稿