櫂氏の文章は、予備校で古文を教えている松王かおりという人が第37回現代俳句評論賞を受賞したことを紹介している。松王氏は古文解釈の観点から「ぬべし」は「きっと~するだろう」、「~するに違いない」という「未来に向けての視点」であるとし、「『未来』、それも自らが不在となって庭の鶏頭に思いを馳せた句だといえるのではないか」と評しているという。櫂氏はこれを優れた解釈と評価するようだ。
面白い( 深い?)解釈ではある。しかし古文解釈はともかく、「ぬべし」はこの場合「だろう」程度の軽い意味で使われているのではないか。私には単純な叙景詩としか解釈出来ないが、それでは「俳句評論」にならないかもしれない。
しかし、私には平明ではあるが何処か心に残る句で十分である。無論、「柿食えば......」ほどの名句ではないだろうが。原文も読んでいない、そんな単純な読みしかできない素人と言われれば一言もないが。
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