2014年8月11日月曜日

もっと自然体で!

台風で延期されていた高校野球大会の開会式で、作新学院の中村主将が選手宣誓をおこなった。かつての選手宣誓は毎年ほとんど絶叫口調で、そのため時には内容が聞き取れない程だったが、近年はだんだん絶叫度が低下していた。今年の選手宣誓は語りかけるような口調で、内容ともども大変好感が持てた。

諸外国のスポーツ大会での選手宣誓は聞いた記憶が無く、そもそも存在しないのかもしれない。仮にあったとしても、記憶に無いのは絶叫調ではないからではないか? 日本人は天孫民族ではなくテンション( 緊張 )民族だと嘗て言われたことがあるが、儀式などになると過度に形式ばる精神的土壌があるようで、その結果が絶叫調になるのだろう。もっと自然体が望ましい。



自然体と言えば我が国では特に政治家や役人など公人の発言は、本音よりも建前を語ることを強いられ、自然体はなかなか許されないようだ。
以前、英国のエリザベス女王の出席するパレードの警備隊長が「百パーセントの安全はあり得ない」と語るのを聞いて一驚したことがある。日本ではまず考えられない発言で、そうした発言はたちまち不謹慎な問題発言として叩かれるだろう。恐らく隊長の職を免ぜられるだろう。しかし考えてみれば、公衆の面前でパレードをすれば何れほど警備を強化しても絶対の安全などあり得ない。当然のことを言って問題視されるとすれば問題視する方がおかしい。人前では建前しか語れず本音は内輪だけでというのは健全な社会ではない。選手宣誓は確実に進歩した。精神的土壌も後に続いて欲しい。

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