2014年7月10日木曜日

日仏どちらに住みたいか?

新聞の日曜版「ザ・グローブ」(7月6日)にパティシエとしてパリで働く日本人女性への短いインタビューが載っており、自分の体験(合算しても一年に満たないが)と比べて合点がいった。

彼女の違和感の第一は、日本人の衛生感覚とフランス人との違いで、床を洗った黒い水を製菓道具と同じ流しに流すこと。確かにパリではバゲットを包んでくれる紙は直接パンに触れないだけの小さな紙切れ(ときに新聞紙も)だったし、アパートのエレベーターの古く変色しているボタンを若い女性がバゲットの先端で押した(さすがに苦笑したが)。
「スリが多いので高いものは持たなく」なったとは、観光客でも同種の忠告(夜遅くメトロに乗るなとか)をされた人はいるだろう。「役所の窓口はおしゃべりしていて対応が遅いし、人によって言うことが違う」というのも私の経験とピッタリである。日本に封書を送ろうとすると、郵便局の窓口の要求する切手代が人によって違った( ! )し、小さな局で一つの窓口に長い行列が出来ても、他の窓口の係員は手持ち無沙汰に座っているだけ。助けようともしない。「優雅なイメージとはかけ離れた日常生活」で、「日本は素晴らしいです」とは実感通りであろう。

しかし、「うれしいのは長期休暇がきちんと取れること。夏は店ごと休みで4週間。冬でも1週間」。フランスで結婚し、出産を控えたこの女性にはその有難さは半端でないだろう。過労死が頻繁に報じられる国の国民を我々はいつ卒業できるのだろうか。
どちらの国に住みたいかの答えは単純ではない。フランスと日本がお互いの長所を取り入れることをいつか可能にしなければならない。

P.S. 前々回のFlamndersはmが余計でした。この頃は手が勝手に間違える!!

0 件のコメント:

コメントを投稿