2025年6月30日月曜日

 テレビの更新

  我が家のテレビが故障した。満15年も恩恵にあずかったのでその事自体には何の不満もない。それで新しいテレビに買い換えたのだが、その際むかしの入手時のレシートが出て来、 当時に比べむしろ値下げになっていると知った。この物価高の折、有難い。

 ところが、新型の説明書は以前のそれと比較にならないほど薄く、詳細はQRコードで調べてくださいとのこと。新しい事の苦手な老人夫婦に対して不親切極まりない。むろん、設置時に一通りの説明は受けたのだが、高齢者が一度で覚えきれるものではない。何より、説明書の簡略化でどれだけ紙資源が節約できるのか。 他のメーカーの説明書も同じなのか。たしかに昭和一桁生まれの私は前世紀の遺物には違いないが..........。

2025年6月23日月曜日

 愛国教師のとまどい

  私はNHKのいわゆる朝ドラの熱心な視聴者ではなく、現在放映中の『あんぱん』も全篇を見ているわけではない。今朝は小学校教師で政府の宣伝に何の疑問も抱かず愛国主義教育を実践してきた女主人公が、敗戦を迎えて大いに戸惑っている姿だった。

 そうした姿は多くの日本人とりわけ義務教育に携わっていた教師たちの現実でもあったろう。終戦当時、小学校(国民学校!)の6年生だった私たちは夏休み中なのに出校させられ、教室で昭和天皇の「玉音放送」を聞いた。勅語の文面は今読んでも厳粛な気持ちになる名文だが、何を言っているのか小学生には理解不能だった。しかし唯一、 「太平を開かんと欲す」というところでおやとは思った。

 疑問はすぐに解けた。担任の中年教師が「我々は負けた。君たちがいつか仇をとってくれ」と絶叫したので、日本が負けたと知った。それが当時の現実だった。これから主人公がどう変わるのか、多少は興味が増してきた!

2025年6月22日日曜日

日本農業の変容

  日曜朝のNHKテレビの『小さな旅』は今朝は京都府の南山城町を取り上げていた。関西の事情に疎い私だが、宇治市を始めとしてその辺りは茶の生産地が多い多いことぐらいは知っていた。

 小学唱歌にも歌われていたように昔は春の茶葉を採取するのは「茶摘み女」で、素手で若葉を一枚一枚摘んでいたのだが、現在は機械が摘むようだ。現在の見事に刈りそろえられた茶畑を見ると、便利な機械が発明されたものだと感心する。しかし、それを言うなら田植え機が整然と田起こしから田植え、そして刈り取りまで働く姿を見ると、すごい機械を考案したものだと思う。

 戦時中に小学5年生で農村に移住した(させられた)私は農業休暇も経験した(生徒は家業を手伝う)が、1日だけだが学校行事に田植えの日があった。ところがそうした経験のない私は翌日全身の痛みで医師の往診を受ける羽目になった。

 今どき山間部の千枚田でしか昔風の田植えは無いだろう。そういえば昔の農村には極端な前かがみで杖をつく老人をよく見かけた。ここ数十年の営農作業の変化はすごいとつくづく思う。

2025年6月20日金曜日

 過剰包装の時代

  のど飴を家人に買ってきてもらったら、小さな包装をその都度破らなければならないと気づいた。これまでの銘柄と同一かどうかに自信はないが、ともあれ、のど飴としては初めての経験である。のど飴だけではない。以前は包装されていなかった菓子類にも今は包装されている場合が増えたと感ずる。高級感を増すためなのか、衛生感の鋭い人が増えたためなのか?

 悪いことではないと思う。 しかし、老人の私の指の力はしだいに衰えているので、包装(紙)を破るのに時間がかかる。それなら包装の簡単な製品を選べと言われそうだが、容器や袋の中まで外から見分けられないケースが大半である。

 買い物の回数が減った私が知らないだけで過剰包装は食品全体に広がっているのかも。老人は指の鍛錬も求められる時代なのか!

2025年6月19日木曜日

新旧店主の交代

  40年間ほど利用した理髪店の店主が亡くなった。Kという店名はこのあたりに八百屋など何軒かあるようなので古くからこの土地の住民なのだろう。話好きの店主だし、私も髪カット中はすることがないのでけっこう彼との雑談を楽しんできた。私よりかなり年下のはずで、人間先のことは分からない。

 最近は店主の体調が良くなかったため、後継の息子にカットしてもらう事も多かった。私以上にプロ野球に詳しく、出身高校のK学院大久我山は高校野球界で知られた学校。大柄な彼もプロ野球選手を目指していたかも。そのためかなりマニア的な野球談義になる事もしばしば。近年の情報はむろん彼の方が詳しいが、私も終戦の翌年と翌々年に名古屋の近郊の鳴海球場(当時はバンテリンドーム名古屋どころか中日球場もまだ無い)で、巨人の川上、千葉、白石ら今や伝説となった選手たちと、阪神の藤村、土井垣、本堂ら初代ダイナマイト打線との試合を楽しんだ。新店主には古すぎる選手たちだが、大いに関心を持って聞いてくれる。もっとも、私が前店主の後を追うまでの話だが........。

2025年6月14日土曜日

 英国の「安楽死法案」の行方

  昨夜(6月13日)、NHKのBSの『国際報道2025』の時間に英国の国会で審議中の通称「安楽死法案」の審議が報道されていた。

 私のこれまでの知識ではヨーロッパでも「自殺幇助」を認める国はオランダとスイスと聞いていたが、いまやベルギーをはじめ北欧諸国にも広がりつつあるらしい。英国の今回の法案(18歳以上の国民で、余命6ヶ月未満との条件)に対して国民の支持率は7割とのこと。しかし反対も強く、身障者などを中心に「パンドラの箱を開ける危険」、「弱者に死を強要する風潮を生む」との反対も強いようだ。

 他方、我が国では昨日の新聞に「ALS 嘱託殺人、上告棄却」との見出しで51歳の難病の女性に依頼されて嘱託殺人の罪に問われた47歳の医師に最高裁は、下級裁の「懲役18年」の判決を承認したとのこと。記事以外の裏の事情は知らないが、これでは街頭での無差別殺人への刑と変わらないではないか。いくら何でも先進国の動向と違いすぎると感ずるのは私だけだろうか?これでは我が国で安楽死が認めらるのは限りなく遠いようだ。

2025年6月9日月曜日

長生きの功徳?

   1960年代後半に留学したオクスフォード大学のセント・アントニーズカレッジ(学寮)に残した残置諜者!からの写真入り報告によると先日、日本大使が同カレッジを訪問した際、食堂では私の名前入りの椅子が使われたとのこと。留学後20年ぐらい経って初めてカレッジからの寄付の依頼があり、一定金額以上だと食堂の椅子の背中に名前のプレートが付くと言うので送金した覚えはある。他の日本人名入りの椅子は壊れて私のだけが残っていたとも思えないので、日本人の過去の訪問教授や留学生では私が生存する最高齢者ということで選ばれたのだろう。

同カレッジは大戦後、30ほどあるカレッジに新しく外国史と国際関係の大学院として設置された。 今年は設立75周年の記念記事が予定され、当時私が母親宛に出した葉書2通も出品を求められた。これまた私が生存日本人の留学生の最年長者ならやむを得ない要望だったが、ひどい乱筆乱文。英国人には分からなくとも日本人の後輩が見れば一目瞭然。 有難いやら恥ずかしいやら。

2025年6月2日月曜日

魚介類を食べ続けれるように

  今日(6月2日)の『朝日』の夕刊の記事のトップは、我が国の漁獲高がピーク時の三分の一を切り、漁師や漁村は朝市やクルーズやサウナなど漁獲高につながらない副業?に目を向けざるを得ないとのこと。牛肉も豚肉も好きな私だが、魚肉や貝類などの海産物も大好きなので気になるニュースではある。

 漁獲高の減少の理由に今回の記事には直接の言及はないが、地球的規模の海水温の変化もさることながら漁獲方法の進歩も無視できない理由だろう。したがって解決は容易ではあるまいが、人工養殖でマグロまで実用化しつつある近畿大学の例もある。我々の食する鯛なども知らぬ間に養殖魚中心となっているかに聞く。他にも山の中で海洋魚を育てている例もあるようだ。

 四方を海に囲まれた我が国の後輩たちが獣肉とともに魚介類を豊富に食べられるよう願う。