シンガー・ソングライターの谷村新司があの世に旅立った。芸能人を呼び捨てにしても許されるだろうが、私などが呼び捨てにする相手ではないとも思う。
といっても私は彼のファンと言えるのか? 今朝の朝日新聞に彼の代表作?10曲が挙げられているが、私が知っているのは『冬の稲妻』『いい日旅立ち』『昴』『群青』ぐらい。検索してみたら彼が作詞や作曲した歌は大変な数にのぼるようだ。しかし、作曲数だけが問題ならば戦前からの古関裕而や古賀政男に及ばないだろうし、戦後でももっと作品数が多い人はいるのではないか。それでも『いい日旅立ち』は、さだまさし作の『秋桜』と並んで山口百恵の声とともに忘れられない。
しかし、私は『群青』を忘れてほしくない。東宝映画の『連合艦隊』のテーマ曲だったと聞くが、太平洋戦争で海に散った海軍将兵の親の悲しみを歌って胸に突き刺さる。前大戦の犠牲者への鎮魂歌は『長崎の鐘』が代表だろうが、『群青』もそれに匹敵する、いやそれ以上の鎮魂歌だと私は思う。ぜひ多くの人に知られてほしい。
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