2022年12月20日火曜日

モロッコ・サッカーの躍進の一因?

  サッカーのワールドカップ戦が終わった。オリンピックと同様に関係者はひたすら規模の拡大を目指すが、その結果開催誘致から大会終了までに多額の裏金が動いたり、戦争当事国や人権無視国の参加を認めるか否かなど政治絡みの問題が避けられなくなる。

 それらはさておき、今回のW杯ではモロッコの四強入りが大きな話題となった。中近東諸国には内戦状態の国や、それ程でなくとも国内対立を抱えた国が多い。モロッコチームの大活躍も国内の安定なくしては成し遂げられなかったろう。

 私が大学で受けた西洋中世史の講義で教授はヨーロッパ中世世界をローマ教皇と神聖ローマ帝国皇帝という二つの中心を持つ「楕円的世界」だったと説明された( うろ覚えだが)。ある意味で現在のモロッコも、イスラム教という教権と王権が併存する楕円的世界だろう。その結果として現在のイランやアフガニスタンのような教権の非妥協的(狂気のと言いたい)支配を免れているとも考えられる。一方に偏しないバランスの取れた思考が両国に回復することを切望する。両国とも過去に高い文化を生んだ国だったのだから。

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