今回、NHKと民放のオリンピック番組を見ていて開催するスポーツ種目の多さに驚いている。他国の都市での開催では放映時間も限られるので、これほど競技種目が多くなっているとは知らなかった。何しろ柔道だけで目下のところ金メダル獲得数が9個とは驚きである。いくら日本発祥のスポーツとはいえ現在の柔道人口はフランスに劣ると聞くのに.............。柔道が初めて1964年の東京オリンピックの競技種目に採用されたろとき、種目は男子のみ4種だったのが、今回は男子7、女子7、 今回新しく追加された「混合」1と計15種目である。
柔道は極端な例かも知れない。 だが、それを別にしても種目の増加は著しい。その結果、今回の競技者だけで1万人以上と聞く。もはや中小国が主催国になることは不可能に近い。それで良いのだろろうか。私はそう思わない。
縮小することは何事によらず容易ではないが、テニス、ゴルフ、サッカーなど、オリンピック以上に権威も人気もある大会を持つスポーツから外すべきだし、3人制バスケットボールや7人制ラグビーなど普及度の高くない種目は除外すべきだと思う。次のパリ大会ではストリートダンスが正式種目になると聞く。野放図な拡大は全体を殺すかも知れない。
1950年代末、英国の政治学者パーキンソンは、同国の植民地省( 海軍省?)の職員数は英帝国が縮小しているのに増加した事実から、「役人の数は仕事の量とは無関係に増え続ける」との「パーキンソンの法則」を発見した。組織というものは警戒を怠れば拡大をすることはスポーツ団体も例外であるまい。