2021年1月14日木曜日

大学入学資格試験の変遷

  大学入試センター試験が廃止され、大学入学共通テストと名を変え、その第一回が今週末実施されるとのこと。前者よりも思考力、判断力、表現力が重視されるそうだ。私は謳い文句をそのままには信じないが、主旨としては素晴らしいと思う。

  昭和ひとけた生まれの私の受験時にはセンター試験はまだ無く、大学進学適性検査 ( 略して進適 ) が発足直後だった。一回か二回、公的な予行演習的テストを受けさせられたが、内容は知能テストに極めて近く、知識量のテストではなかった。地方の高校ではトップを争っていた私の進適の成績はそれほどでもなく、私の心は傷ついた!  さいわい進適本番ではトップ争いに返り咲いたが、その変動の理由は分からなかった。入試にどう利用されたかも分からない。

  センター試験の発足の理由は個別入試に難問奇問が出題されているからとのことだった。それは事実だったが、そうしないと一流大学では志望者の成績に差がつかないのも事実だった。ともあれ、何人もの出題者が熟議して決まる問題の質は確かに向上した。しかし、全国一斉テストの各大学での準備と実施は失敗が許されないだけに大変だったろう ( 私は勤務先が採用する前に退職 ) 。

  今年はコロナ禍のため共通テストだけで個別試験無しで合格者を決める大学が増加するようだ。非常時とはいえそれで済むならこれまでの個別入試は何だったのかということにもなりかねない。入試料収入など問題は複雑だろうが、もう少し入試を単純化した方が受験生が助かるのではないか。

訂正   8月23日のブログで、私が大学の礼拝堂で話をしたと書いたが、最近の大学からのパンフの写真を見て間違いに気づいた。壇上からだったと記憶するので講堂か大教室だったのだろう。

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