2020年11月22日日曜日

来世での御夫君との再会を!

 まだ11月というのにもう数枚の年賀欠礼の葉書が届いている。その中に娘さんが84歳の母親の死を報ずる一枚があった。84歳なら早死とも言えないが、私の友人だった夫君は40歳前に亡くなっている。その後の長い人生を思い厳粛な気持ちとなった。
 友人のW君とは大学院で知り合った。一学年上の同君は他大学の卒業生で修士2年間の在学だったので、ごく短い交際期間だった。その後私が英国留学から帰り名古屋の私立大に復職すると間もなく電話連絡してくれた。同地の名門県立高の定時制の教員をしているとのこと。他に大学時代の友人はおらず、早速旧交を温め、わずか半年のうちに若狭湾の海水浴、伊吹山や木曽の御嶽山の登山 ( 後者で遭難しかけたことはこのブログにも書いた?)など楽しい小旅行をともにした。その後私が東京に移ると、ロシア ( ソ連 )史専攻の同君は米国に留学し、落馬して亡くなった。その間、同君の論文はソ連の専門誌に日本人として初めて掲載されたと聞いた。
 ご夫人は夫君の死後、高校教師をしながら4人?の子供を立派に育てられ、その後世界を旅された。ラサから遠いチベット西部の同国仏教の聖地カイラス山を訪ねられたと賀状で知った。ツアーに参加したということだろうが、万年雪をいただく独立峰のカイラス山は聖地の名にふさわしく私もいつか訪ねたいと憧れながら果たせなかったので、その行動力に驚いた。
 夫君の米国留学は私の留学に触発されたのではと、ときには慚愧の念を抱かないでもなかったが、見事な人生を全うされた夫人には尊敬の他ない。来世での夫君との再会を信じたい。その節は是非私も仲間に入れて欲しい。

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