最も発表が早かった『毎日』( 11月8日 )の場合、任命拒否は「問題だ」が37%、「問題とは思わない」が44%、「どちらとも言えない」が18%。会議の在り方の見直し検討が、「適切」58%、「不適切」24%、「分からない」が18%となる。
これに対し、調査発表が遅かった『朝日』( 11月17日 )の場合、任命拒否は「妥当だ」34%、「妥当でない」36%に割れた( 「どちらとも言えない」への言及無し)。
任命拒否への批判派の一角を占めた『毎日』にとってもこの結果はショックだったのではないか。記事の末尾では「野党は『論点のすり替え』だと批判するが、学術会議の改革を求める声も強いことがうかがわれる」と結んでいる。
私はこうした問題での世論調査の結果には「参考」以上の意味を付したくない。しかし、メディアでの批判の嵐 ( 反批判派メディアは反論よりも黙殺を選んでいる ) にも拘らず国民が乗ってこない事実は否めない。
福沢諭吉に倣えば私は二世 ( ふたよ )、天皇主権と軍国主義の世と国民主権の世を経験した。その一人として戦前回帰への警戒をすぐに持ち出す人には賛同しない。戦前にはどのような合理的な思考も「天皇に不忠である」との一言に勝てなかった。滝川教授事件も美濃部達吉教授の天皇機関説もしかり。戦前と戦後の本質的な違いをわきまえず、すぐに戦前の言論弾圧を持ち出すのは軽率ではなかろうか。
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