第一に現に生存する人物が6人(日野原重明、澤穂希、内村航平、松井秀喜、曽野綾子、山中伸弥)を数えること。しかし、現存人物の評価は今後大いに変わる可能性がある。(唯一の例外は、自然科学の業績が確かな山中伸弥氏) やはり棺を蓋って評価は定まるのではなかろうか。さらに年若い三人の場合、彼らの今後の人生をあまりに束縛することになる。将来、離婚もできなくなる!!
私は彼らよりもネルソン.マンデラや杉原千畝を優先すべきだと考える。マンデラが新国家で白人を排斥しなかったのは、国家運営に彼らの協力が必要と考えたことも大きいだろう。しかし、それにしても獄中27年(?)の恨みを抑えることがどんなに大へんなことかは想像に難くない。稀有な人物と言うべきであろう。
杉原千畝は「日本のシンドラー」などと呼ばれるが、真の人道的動機という点で私はシンドラーよりも杉原の方が上ではないかと思う。シンドラーの場合、将来の敗戦を見越してユダヤ人を助けた面もあったのではないかと邪推(!)している。ナチ政権下で、親衛隊の将校が敗戦を見越して国内のソ連のスパイ活動を摘発しなかったばかりか、自分の名前を忘れないでくれと頼んだ例を知っているからである。(ベレズホフ「私は、スターリンの通訳だった」同朋舎出版)
それはともかく杉原には本省の命令に反してユダヤ人にビザを出すことは、自分の経歴へのマイナスになりこそすれ、何の利益もなく、全くの人道的考慮(ないし彼の信ずる国益)に従ったのである。むろん官僚は政治の決定に従うべきだが、例外のない規則は無い。日本が世界に誇ってよい人物を忘れてはなるまい。
0 件のコメント:
コメントを投稿