第二次大戦後、アジアやアフリカの旧植民地がぞくぞくと独立を果たしたころ、新興国群の誰もが認めるリーダーはインドのネルー(日本ではネール)、インドネシアのスカルノ、エジプトのナセルの三人だった。そのうちスカルノは共産圏諸国に接近して軍部の不興を買い失脚。 ナセルは第3次中東戦争でイスラエルに敗北し失脚。 結局最後までその地位を保ったのはネルーだけだった。私は彼が来日時に私の出身大学を訪問したので間近に見たことがある。
指導者たちが去ってもアジア・アフリカの新興国が強い発言力を持つ事実はむろん変わらなかった。そのため?日本でもネルーの大著『父が子に語る世界史』が翻訳刊行され、私も愛読者の1人だった。一読して何より印象的だったのはロシア革命への傾倒、レーニンとトロツキーへの手放しの賛辞だった(スターリンは未だ注目されていなかった)。 しかし革命ロシアがその後とんでもない国ソ連邦となったのはご存知の通り。
独立運動の最中の獄中での著作であることも考慮しなければならないが、どれほど善意で生まれた国でも、言論の自由が欠けるとき国民の抑圧者となることをネルーでも理解できなかった。
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