来月から75歳以上の高齢者の医療費負担が当人の所得次第で従来の1割から2割に増加する人が増える。今朝の朝日新聞に「年金減り、物価高騰、 通院我慢するしか」との見出しで該当者の不満の声が紹介されている。どうして新聞は不満な人の声ばかり取り上げるのか。
我が家の場合も従来通りの1割負担か2割負担になるか、境目ぐらいと予想していたが、最近2割負担の保険証が届いた。つまり紙上の不満家族と所得は大差ないことになる。現在のわが国の大幅な借金財政や少子高齢化を考慮すれば高齢者の医療費負担の増加はむしろ遅すぎたとも言える。
現代の福祉国家の元祖は第二次大戦後の英国労働党の諸政策、とりわけNHS(national health service) という名の完全無料の医療制度であり、外国人も例外では無く、私も留学中に1度お世話になった。現在も無料を続けていると聞くが、その結果、患者の手術が半年も待たなければならないケースもあるとか。私自身は手術の先延ばしよりも医療費の支払いの増額を選ぶ。ともあれ、現在の国民皆保険制度は戦後日本の生んだ宝であり、是非とも守らなければと思う。
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