英国のエリザベス女王が亡くなられた。在位70年は同国の君主としてヴィクトリア女王を抜いて最長だっただけでなく、他国を入れても稀ではないか。 その間、英国の君主だけでなく、英連邦諸国の君主でもあった。
昭和ヒトケタ生まれの私でも、彼女以外の英国の君主時代を知らない。告白すると、最近はもう退位したほうが良いのではとも思っていた。世評は必ずしも芳しくない息子のチャールズではあるが、ユーモアのセンスは豊かだし(ある会合で「世界最古の職業の一員として」と自己紹介して出席者を楽しませた)、 何しろチャールズだけでなく孫のウィリアムまで今では禿げ頭である。
ヴィクトリア女王の後を継いだエドワード7世もやはりなかなか即位できず、その間、パリの社交界での活躍で憂さを晴らした。しかし、そのため?英国の積年のライバルであるフランスとの間に「協商」ententeという名の同盟の構築に多少とも貢献し、のちの第一次世界大戦の勝利に貢献した(この項、知ったかぶり)。
しかし、今振り返ると死去直後の儀礼的な賛辞を割り引いても英国へのエリザベス女王の貢献は大きかったと思う。何よりも彼女の君主としての強い義務感は認めざるを得ない。さいわい我が国の上皇夫妻も天皇夫妻も彼女に負けない義務感の持ち主であると信ずる。彼女に負けない長寿を願っている。
付記 このところ我が国では元首相の国葬をめぐって議論百出である。私は国葬は門外漢なので諸外国の例を教えてくれることをメディアに期待したが(私の職業病!)、全く期待はずれだった。これで変わるだろうか?
0 件のコメント:
コメントを投稿