2020年12月7日月曜日

奥多摩訪問

  東京都民、とりわけ高齢者は他府県訪問を自粛せよとの政府の要請に屈したわけではないが、昨日曜日、「漂泊の思ひ止まず」? 東京の西端の奥多摩を訪ねた。
  当日、青梅マラソンが開催されると聞き、多少の不安はあった。しかし多摩川上流部には左岸の青梅街道 ( 山梨県塩山まで ) と右岸の奥多摩街道がある ので、ままよと出発した。案の定、前者は一般通行車両は禁止だったが、後者は渋滞も無く1時間半足らずで目的地の一つ、御岳渓谷の玉堂美術館に着いた。
  川合玉堂は戦時中当地に疎開し、その死まで同地で画業に勤しんだ。多分建て替えられた?旧居は落ち着いた和風の建物で、画伯の作品や画室が見られる。私は画伯の清楚な画風が大好きなので三度目?の訪問。展示作品の数が多くないのは不満だが、御岳渓谷を見下ろす絶好のロケーションにも惹かれる。
  作品鑑賞後、もう一つの目的である対岸の玉川屋のとろろそばを食した。青梅街道に面した正面は何の変哲も無い二階屋だが、御岳駅に向き合う正面は藁葺き屋根で気分満点である。30年~40年ほど前に3回ほど利用したことがあるが、コロナ禍のため食卓が半数ほどで昔日の面影は無かった。驚いたのは私自身もはや苦しくてあぐらがかけなくなっていたこと、そばを全量食べられなかったこと。
街道では警官たちが見守る中、ランナーたちが絶え間無く通過した。美術館の駐車場にとって返すと、目前の激流で若者たちがカヤックに励んでおり、30年の間にここはカヤック愛好者たちの聖地となっていた ( そのための建物や駐車場が整備されていた ) 。御岳山参詣者やハイカーは減っても同地は新たな生命力を発見したようだった。

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