年末のテレビ番組は手抜き番組も少なくないが、休日の視聴者を当てにしてか長尺のルポ番組もある。今朝も途中からだが米国への巨大自動車運搬船の紹介番組を視た。太平洋を無事航行した?船はパナマ運河を通過する。同運河を通過できるように幅狭くつくられた船が高低差克服用の数か所の閘門を通過する際の余裕は左右共数十センチしか無い。岸に接触すれば船腹に被害とのことで、操船の苦労は並大抵ではない。
運河を過ぎればカリブ海の海賊への警戒。映画の中の話のようだが船側に鉄条網を巻きつけるのだからウソでも何でもない。ちなみにパナマ運河の通行料は3000万円とのこと。スエズ運河はたしか4000万円だった ( それでもアフリカ南端の喜望峰回りなら燃費は9000万円とのこと )。パナマ運河の場合、南米先端のマゼラン海峡利用は論外なのだろう。
運搬船はジャクソンビル ( フロリダ州 ) やボルチモア ( メリーランド州 ) などで計5000台の積荷を下すのだが、港湾施設使用料を考え作業は超特急。帰路はヨーロッパに立ち寄り ( ヨーロッパ車を積み込む?)、スエズ運河利用で帰国とか。米国までで35日の旅には女性船員もフィリピン人船員もいないようだった。
コロナ禍で経済活動が打撃を被っている中で我が国の自動車産業は一時の低下を経てほぼ正常の操業まで回復していると聞く。その陰には運搬船乗組員の努力もあることを忘れたくない。