2014年12月29日月曜日

中国の広大さ

NHKのBSプレミアムで二日にわたり「星の生まれる海へ」前後編を見た。黄河の最源流の地である(青海省の)「星宿海」と呼ばれる広大な湖沼地帯(海抜4000米台)まで黄河をさかのぼる番組で、今さらながら中国の広大さに圧倒される思いだった。

星宿海というロマンチックな名称は何十何百とある沼を星に見立てたのかと思ったら、文字どうりそれぞれの沼が夜に空の星々を映すことから名づけられたようだ。住民はほとんどチベット仏教の信者で、これはチベットや青海省だけでなく、中国の西部一帯( 四川、雲南など中国本部の諸省の西部も )も同じである。中国がチベットの独立を断固拒否するのはそのためだろう。

中国の二大大河 (黄河と長江 )の源流は青蔵高原の極めて近いところに発する。二十年ほど前、私は雲南省の大理 (大理石の産地 )から更に奥地の長江上流部 (重慶のさらに上流 )の、長江をまたぐ最初の橋(という)の先の虎跳峡(幅四、五十メートルあり、虎も跳べまい)を訪ねた。もはや源流部とは言えないが、既に長江は濁流だった。途方もない国だと思った。

雲南省の省都昆明は日中戦争時、(将来の)連合国が蒋介石の中国に援助物資を送ったビルマルートの中国側の拠点だった。当時使用された飛行場の跡があるとか。ロシアに奥深く攻め入って敗北したナポレオンの轍を踏むと予想した日本の指導者は居なかったのだろうか。居ても少数だったということか。

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