2014年1月19日日曜日

年金記録解明の結末

昨日の新聞によれば年金記録の解明に一応の区切りがつき、不明とされた五千万件のうち二千万件あまりは未解明のまま残ったという。私のとっている新聞は結果に不満のようだが、未解決の件数の九割近くは連絡不能と連絡したが無回答ということなら、それほど悪い結果ではないのでは。かけた費用の四千億円に値する結果だったかと言われれば難しいところだが、解明を要求したのはメディア側であり、その点は批判できない。

この問題が論議を呼んだ頃、私は長妻氏の追求姿勢には多少の違和感を覚えていた。そもそも反対しにくい「正論」を振りかざして相手を厳しく追及するスタイルを私はあまり好きではないが、それ以上に社会保険事務所の職員への責任追及がすべて正しいのか、中には事業主との「共謀」が従業員のために為された場合もあるのではないかと考えたためでもあった。

ところが、僅かながら私は長妻氏の追求の恩恵を受けることになった。定年退職時これまでの職歴一覧を勤務先に提出したが、その時確認のため十一ヶ月だけ在職した都立高(そこで私は網野善彦さんの知遇を得た)に電話したところ、あなたが勤務した記録はないと言われ驚いたことがあり、どうせ大した金額ではないので放置していた。社会保険事務所から調査用紙が来たとき、他に書くこともないのでこういう経験をしたことがあると記入した。すると忘れた頃に突然、貴方の主張は確認されましたとの連絡があった。年金の増加額は雀の涙だったが、五年間(?)の払い戻しがあった。私は長妻氏に感謝すべきなのか?

最近裁判所が旧社会保険事務所の職員の処分不当との訴えに対し免職は行き過ぎであるとの判決を言い渡した。政治家やマスコミの追及がバッシングの域に達していたと考える私は、ポピュリズムに屈しなかった裁判官に拍手を送りたい。今後ともポピュリズムへの警戒を忘れたくない。

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